皆既月食&月食中の天王星食(11/8)

11月8日に、日本で見られるものとしては約1年半ぶりの皆既月食がありました。

また、皆既月食中に天王星食(天王星が月に隠される現象)が起こると言う、非常に珍しい現象もありました。

今回はその様子を紹介します。

 

今回の月食の特集ページです。

先にこのページを見ておくと、この記事の内容が分かりやすくなると思います。

 

撮影に使用したカメラは、CanonのEOS Kiss MとNikonCOOLPIX P1000で、画像処理は無しです(一部トリミングあり)。

焦点距離や絞り、シャッタースピードや感度はバラバラなので、注意してください。

写真の下に撮影時間を書いています。前日に時計合わせをしたので、時間はほぼ正確です。

 

11月8日の日中から夕方は雲が多く、月食が見られるか心配しましたが、月食が始まるころには綺麗に雲が無くなりました。

17:59

月が昇るにつれて、雲が少なくなって来ました。

まだ本格的な食が始まっている訳ではありませんが、地球の影(本影)の周りにある半影に月が入っているので、左下が少し暗くなっています。

18:09

18時09分、月が地球の影(本影)に差し掛かって、部分食が始まりました。

18:21

先ほどの写真から10分ほど経ちました。

10分間で暗い部分が増えています。

18:31

今回は約10分ごとに写真を撮りました。

18:40

半分ぐらいが地球の影に入っています。

18:51

明るい部分が半分以下になって、満月の強い光はもうありません。

18:55

ここで、超望遠のカメラ(COOLPIX P1000)で写真を撮りました。

欠け際が普段と違うのが分かって、いい感じです。

19:03

明るい部分は少しだけしかありません。

19:04

明るめの設定にして撮りました。

明るめの設定だと、月の暗い部分が見えます。

19:05

さらに明るく写る設定にすると、月食らしい赤色が見えるようになりました。

明るい部分は白飛びしています。

19:13

皆既食が始まる直前です。

17:59~19:13

皆既食が始まる前に、これまでの写真を並べました。

大体10分毎に同じ焦点距離で撮って、全て同じ大きさにトリミングしています。

8枚目以外は明るさの設定も同じです。

19:17

19時17分、月の全体が地球の影に入って、皆既食が始まりました。

19:25

この時はまだどれか分かりませんでしたが、この写真に天王星が写っています。

19:25

これから起こる天王星食は、月が天王星の前を通って天王星を隠す現象で、月食とは原理が違います。

ちなみに、天王星は暗くて分かりづらいので、初めて撮りました。

この時点ではまだ距離がありますが、これから月が動いて天王星に近づいて行きます。

19:59

19時59分になり、食の最大の時間がやって来ました。

食の最大とは、月が地球の影に最も深く入るタイミングで、月が最も暗くなります。

19:59

月が暗いので、明るく写る設定にしても月が明るくなり過ぎません。

19:59

肉眼で見た明るさと色はこんな感じです。

20:09

食の最大から少し経った後、超望遠のカメラで赤い月を撮りました。

カメラの特性上色が微妙ですが、赤い月が大きく写っています。

20:21

天王星食が始まるまで、あと10分になりました。

どこから見ても起こる時間が同じ月食とは違い、天王星食は見る場所によって起こる時間が違います。

20:21

先ほどはまだ距離があった天王星に、月が近づいて来ました。

ちなみに、天王星の明るさは5.7等級なので、かなり条件が良くないと肉眼では見えません。

20:23

高画質で撮った写真をトリミングしました。

いい感じの色で、月の模様がはっきりと写っています。

20:31

20:31

天王星食が始まる(月への潜入)時間になり、天王星が月の縁に触れました。

19:25、20:21、20:31

これまでの3枚を並べると、月が移動して天王星に近づいて行ったことが分かります。

20:31

20:31

天王星が月に隠され始めました。

天王星には面積があるので、月に隠され始めてから全体が隠されるまで、12秒ほどかかるそうです。

20:32

20:32

天王星が完全に隠され、見えなくなりました。

日本で皆既月食中に惑星食が起こったのは数百年ぶりで、次に起こるのも数百年後だそうです。

20:42

20時42分、皆既食が終わりました。

左側が明るくなり始めています。

20:51

皆既食が終わってから10分弱、暗く写す設定でも月が写るようになって来ました。

21:00

ここからは、月がどんどん元に戻って行きます。

21:11

大体半分ぐらいが明るくなりました。

21:19

超望遠のカメラで撮りました。

普段と違い、欠け際がグラデーションのように暗くなっています。

21:21

天王星食が終わる(月からの出現)時間になりました。

月から出て来る天王星を写すために、かなり明るい設定にして撮っています。

21:21

トリミングしてみると、月の右下辺りの縁に天王星がありました。

右上に写っている青緑色のものは、月の強い光がレンズ内で反射したもので、天体ではありません。

21:22

天王星が出て来たころには、月の6割ほどが明るくなっていました。

今回は暗い部分から天王星が出て来ましたが、もし明るい部分から出ていたら写すのは無理だったと思います。

21:30

21:37

21:40

もうすぐ部分食が終わります。

21:49

21時49分、部分食が終わりました。

半影食はまだ続いているので、右上が少し暗くなっています。

22:00

20:42~22:00

皆既食が終わった20時42分から22時00分まで、大体10分ごとに撮った写真を並べました。

月が元に戻っていく様子が良く分かります。

23:21

22時57分には半影食も終わり、月は完全に普通の状態に戻りました。

 

今回は全く雲に邪魔されず、予定していた写真は全て撮ることが出来ました。

 

次に日本で皆既月食が見られるのは、約3年後の2025年9月8日です。

 

今日も最後まで読んでくださってありがとうございます。

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