木星と土星の大接近を振り返る
今回は2020年12月の中旬から下旬に起こった、木星と土星の大接近を振り返ります。
今回の接近は前回が397年前、次回が60年後で、非常に貴重な現象です。
撮影:2020/11/19 焦点距離:88mm
リアルタイムで書いた記事:木星と土星と月が接近(11/19)
※この記事で出てくる焦点距離はすべて35mm版換算です。
各天体の位置関係です。
月と木星にズームしました。
撮影:2020/12/5 焦点距離:320mm
この日からは晴れたら毎日撮影しています。
この数字は、小さいほど天体同士の見かけ上の距離が近くなります。
撮影:2020/12/6 焦点距離:320mm
間隔は1.7度で、少し近づきました。
撮影:2020/12/9 焦点距離:320mm
間隔は1.4度です。
撮影:2020/12/13 焦点距離:320mm
曇りで数日間撮影出来なかったので、一気に近づいたように見えます。
間隔は0.9度です。
天体の接近では、間隔が1度を切ると、大接近と言われます。
今回の接近では、その状態が18日間も続きました。
撮影:2020/12/15 焦点距離:320mm
この日の間隔は0.7度です。
撮影:2020/12/17 焦点距離:320mm
12月17日の様子です。
左端に少し見えていますが、この日は木星と土星に月が近づきました。
撮影:2020/12/17 焦点距離:88mm
少し広角で撮影した写真です。
この日は雲が心配されましたが、問題ない程度でした。
撮影:2020/12/17 焦点距離:320mm
この写真は個人的に気に入っています。
木星と土星の間隔は0.5度で、ちょうど隣にある月の直径と同じぐらいです。
各天体の位置関係です。
撮影:2020/12/19 焦点距離:320mm
いよいよ397年ぶりの大接近と言う感じがしてきました。
間隔は0.3度です。
撮影:2020/12/20 焦点距離:320mm
間隔は0.2度で、前の日より少し近づいています。
最接近前の一週間は天気が良く、高頻度で撮影することが出来ました。
撮影:2020/12/21 焦点距離:320mm
ついに最接近の12月21日です。
この写真は望遠レンズで撮影したので、2つに分かれて見えますが、肉眼では木星に少し暗い天体(土星)が付いているように見えました。
また、同行者には1つに見えたそうなので、人(視力)によって見え方に差があるようです。
撮影:2020/12/21 焦点距離:88mm
少し広角で撮影した写真です。
パソコンで見ている方にとっては、これが実際の見え方に近いと思います。
撮影:2020/12/21 焦点距離:3000mm
超望遠レンズで撮影した21日の最接近です。
この日は珍しく、全てのガリレオ衛星が見えていました。
土星も輪の影響で楕円形に写っています。
撮影:2020/12/22 焦点距離:320mm
最接近の翌日、12月22日の写真です。
間隔は0.12度で、昨日よりわずかに開きました。
この日は肉眼でもはっきりと2つの天体に見えました。
また、前日は1つに見えた同行者も、この日は2つに見えたそうなので、前日との0.01度の差は以外と大きいようです。
撮影:2020/12/22 焦点距離:3000mm
超望遠レンズで撮影した22日の様子です。
この日はガリレオ衛星の内、イオとエウロパが木星の裏に隠れていました。
撮影:2020/12/26 焦点距離:320mm
間隔は0.5度です。
撮影:2020/12/31 焦点距離:320mm
間隔は1.1度です。
撮影:2021/1/2 焦点距離:320mm
間隔は1.3度です。
間隔は1日に0.1度ずつ変化しています。
撮影:2020/1/4 焦点距離:320mm
間隔は1.5度まで離れました。
最後に12月5日から1月4日までの約1か月のうち、撮影できた14日間の写真をまとめたGIFアニメです。
今日も最後まで読んでくださってありがとうございます。
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